ご挨拶 Greeting 目次1 ご挨拶1.1 国家・国民のための医療としての鍼灸を推進 ご挨拶 公益社団法人 日本鍼灸師会 会長 要 信義 副会長 中村 聡 副会長 南 治成 副会長 安田 政寛 国家・国民のための医療としての鍼灸を推進 令和3年6月13日の定時代議員総会において新しい理事が選任され公益社団法人 日本鍼灸師会は新体制で舵取りをする運びとなりました。今回は、新たに3名の新理事が誕生し、これまで以上に新感覚の運営を行います。 本会は、昭和25年の発足以来、一貫して鍼灸の発展に努めてまいりました。これまではり師、きゅう師の地位向上、はり、きゅう療養費の取扱いの交渉などを通じて国家・国民のための鍼灸を目指してまいりましたが、今後より一層この運動を強化してまいります。 2019年5月、世界保健機関(WHO)が、国際疾病分類の第11回改訂版(ICD-11)を承認しましたが、その26章に「伝統医学の病態-モジュールI」が新設され伝統医学の概念が組み込まれました。「伝統医学の病態-モジュールI」に対して本会はJLOM(日本東洋医学サミット会議)の一員として尽力してまいりました。 また、ISO(国際標準化機構)内に作られたTC249(中国の申請により2009年にISO内に作られ、伝統医療の国際的な流通促進を目的(中国における覇権主義が色濃い)とし、生薬や製剤、鍼、艾などの伝統医学に関連する国際規格を定める会議では、日本型伝統医療が規格外になったり不利益となるような各国の主張に対しては、日本の考えを示して強固に対抗しています。 このように鍼灸を取り巻く環境は世界規模で変化しており、国際的な活動をしなくては日本国内においても他国の影響下に置かれる事態も想定されます。したがってJLOMの構成メンバーとして本会では、国際委員会が中心となって日本型の鍼灸を提案し続けてまいります。 国内の問題に対しても受領委任払いの獲得や伝統医療基本法成立に向けて力を注いでおりますが、会員の拡大は今後の運動の成果に大きく関わってまいりますので、はり師、きゅう師の皆様方の本会への入会を熱望いたします。 今までは、はり師、きゅう師の資質の向上に努めてまいりましたが、昨年初頭の新型コロナウイルスの蔓延によりさまざまな活動が制約を受けています。しかし、これをWebによる環境整備への好機と捉え研修会などの充実を進めてまいりますので、会員外の方もご活用ください。 今後とも国家・国民のための医療としての鍼灸を推進してまいりますので、皆様方のご理解とご協力をお願い申し上げます。