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【Youtube動画視聴可】シンポジウム「日本鍼灸 どうやってアナログからデジタルへ?~データの収集って必要なの?海外はどうなってるの?」を公開しました

 全国大会in福岡(令和6年10月27日)に国際委員会主催で開催した「日本鍼灸 どうやってアナログからデジタルへ?~データの収集って必要なの?海外はどうなってるの?」の動画を公式Youtubeで公開いたしました。鍼灸分野におけるデジタル化の現状と課題について考える、という内容です。日本の医学界でも重要課題であるカルテをキーワードに、日本を代表し伝統医学の国際標準化に関わってこられた方々と開業鍼灸師として活躍する若手の先生が登壇されました。どうぞこちらからごらんください。なお、パネリストの氏名、肩書、並びにご発表の趣旨は以下の通りです(敬称略、登壇順)。

1.野村森太郎 先生 〔公社)東京都鍼灸師会副会長〕

 雑誌「ハリトヒト。」にも関与。8年前の開業当初は1人のため紙カルテを使用していたが、まもなくスタッフを増員(現在5名)したため情報共有には電子カルテが不可欠となった。電子カルテのメリットはユーザー辞書機能などによる記入時間の短縮や、レスポンシブなカルテ運用が可能となること。デメリットは各種コストと、個人のITリテラシーに左右されること。

2.若山育郎 先生 〔公社)全日本鍼灸学会会長〕

 コロナを契機に日本でも医療DXによる医療提供の最適化に向けた機運が高まった。診療録に関わる電子カルテ(EMR)や健康記録(EHR)と、個人健康記録(PHR)が統合によるデータの利活用が期待されているが、現在(2020年時点)日本の医療現場(200床未満の病院や一般診療所)では電子カルテの普及率が50%に満たないという現状がある。鍼灸業界では2022年12月~2023年2月に全国の鍼灸師を対象として行ったアンケート(n=429)では「カルテを用いる」402名のうち、「電子カルテを使用」は29%であったとのこと。また「鍼灸電子カルテ標準参照仕様」の作成についても言及、利活用のためにはEMR、HERにおける医療用語、鍼灸学用語、コードの標準化やマスター化が必要と述べた。

3.東郷俊宏 先生 〔明治国際医療大学客員教授〕 鍼灸用語のコード化に必要な「ことば」とは何か。伝統医学用語の標準化は2004年にWHO西太平洋地域事務局(WPRO)で始まり、2007年には用語集が刊行された。その時点ですでに中国、韓国は自国の用語集を作成していたが、日本にはなかったため出遅れた。同様に2022年1月にICD-11の中で伝統医学章が発効となった時、既に中国、韓国は自国内で疾病分類の標準化が完了しているが、日本では未だない。刺鍼も含め、伝統医学用語をカルテにどのように記載したらよいのか整理されていない。

4.伊藤隆 先生〔日本東洋医学サミット会議(JLOM)議長〕

2005年の設置以降、日本を代表して伝統医学の国際標準化に関わってきたJLOM〔ジェイロム〕の活動の詳細と今後の課題について紹介。前出の伝統医学章は2010年から12年を掛けて発効に至ったが、現在、国内運用をどう進めるかが問題となっている。また、伝統医学を活かした患者中心の新国民健康医療の私案も披瀝した。

  (報告:国際委員会)

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